strangeways, here we come


 smiths最後のオリジナルアルバム。
 前作までのバリエーション豊かな、悪く言えばいいとこ取りな部分が消え、
それまで前面に(全面に?)でていたギターが若干控えめになっている点で
かなり、整理されたシンプルな音になっている。
 しかし、細部に新鮮なアイデアが凝らされ、完成度は高い。
 ところで、このアルバムを最後にマーのバンド脱退から、smithsは解散してしまう。それは、マーとモリッシーそれぞれのsmithsの進むべき方向性に対する認識の差が原因だったらしい。マーはsmithsが時代において行かれることを危惧し、新しい工夫がバンドに必要なの感じていたのに、一方でモリッシーはこれまでのスタイルに固執した。マーが感じていたように、シーンは急速にダンスに傾き、オルタナティブが台頭し始めるまで、ストレートなギターの音がするだけで、何か物足りない印象を与えてしまう時代が続いた。
 では、やはりsmithsはいいときに解散したのだろうか。そのままでいたなら、マーが語ったように、「青と白のストライプのシャツを着たビーチボーイズ」のようになったのだろうか。それは・・・誰かパラレルワールドから、5thアルバムを取ってきてくれるならともかく、僕にはわからない。
ただ、今となっては解散は必然だったと思いたい。モリッシーは「smithsはほとんど絵画のようだった。毎月、ここをちょっと、あそこをちょっと手を加えてゆく。だけど結局は完成しないで、全部消してしまわなきゃならなかった。」と解散後語っている。描きかけの絵画の危うさとアンバランスさを、僕たちはsmithsに求めていたとすれば、”アンバランス”を表現し続けるために、とんでもなく奇跡的なバランスと信頼がバンドの中にあったのだ。それが、わずかでも崩れたとき、解散するより外の方法はなかったのだ。僕はそう信じる。

1. A Rush And Push And Land Is Ours
2. I Started Something I Couldn't Finish
3. Death Of Disco Dancer
4. Girlfriend In A Coma
5. Stop Me If You Think You've Heard This One Before

 「stop me」のリフレインが印象的な曲。はじめのギターはナイフで弾かれたらしい。
6. Last Night I Dreamt That Somebody Loved Me
 長いイントロ(ほんとに長い)からはじまる最後のシングルカット曲。
7. Unhappy Birthday
8. Paint A Vulgar Picture
9. Death At One's Elbow
10. I Won't Share You


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